TEXT | ナノ
(注)プッチが変態だったり、夢主のお口が悪かったりします。
プッチに至っては最早神父としての見る影もありません。キャラ崩壊が兎に角酷いです。かっこいい神父をお求めの方は読まぬが吉です。

‐‐‐‐‐‐‐‐

「やあ、ナマエ。よく来てくれたね」
「急に呼び出して何なんですかね、プッチ"神父"……」
「良いね、その呼び方。ゾクゾクするよ。もっと呼んでくれないか?」
「喜んで。クソ神父様」

くそッ…イライラする!!何なんだ、このエンリコ・プッチとかいう聖職者は!!?
いつもいつもいつも!私を呼び出しやがって!そもそも、このG.D.st刑務所にぶち込まれたのだって全てはこいつのせいなのだ。
私は、ここに放り込まれなくてはならないような罪を犯した覚えはない。確かに素行は良くないと自分でも分かっている。しかし、私は生まれてこのかた人を傷つけたこと等無い善良な市民だ。それをある日突然、ポリ公が『君は殺人を犯した』と自宅に踏み込んできて……。
私が捕まった理由――それは、この男が私を此所へ連れてきたいが為にでっち上げの殺人罪を被せたからだ。そう此所へ連れてこられた初日に本人から暴露された。だが、いくら真実を聞かされたところで今の私にはどうする事も出来ない。プッチはここの教戒師で、私は囚人。どちらの話を信じるかなど考えるまでもない。

「で、どうして呼び出したワケ?用が無いなら帰りたいんだけど」
「そう急がずとも良いだろう?時間はたっぷりあるんだ。サクランボ、食べるかい?」
「食べねぇよ」

残念だ。そう呟いた後、プッチはサクランボを口に含んでモゴモゴとやりだした。

「…アンタが本題を中々切り出さないから言わせて貰うけど。いい加減、私が何の罪も犯してないって無能な看守どもに言って貰えませんかねェ」

何度となく繰り返してきたこの台詞。
結果はノーだ。分かっている。だが、早々に折れてやるのも癪なので、こうして耳にタコが出来るくらい言い続けているのだ。

「君は存外諦めが悪いな」
「そういう性分なんで」
「私から君について看守に話すことは何も無いよ」

口内からサクランボの種を取り出してプッチは言う。
ほら、やっぱりね。

「それと、ナマエ。君は今罪を犯していないと言ったね?そうだろう?」
「真実だからな」
「いや、それは違う。まったくの間違いだ。君は心臓を射抜いたんだよ」

聞いて呆れる。虚言もここまで行くと立派なものだ。私が誰の心臓を射抜いたって?

「誰の心臓を、ですかね。寝てる間にでもうっかり撃っちゃったのかもしれないから、誰を撃ったかお教え願えません?」
「私の心臓さ。君は私の心臓を射抜いたんだよ」
「…いや…ほんとそういうの良いから……」

まじかよこいつ!今の本気で言ったのか!?臭いってレベルじゃないよ!ゲロだよ、ゲロ!!
めちゃ危ない人じゃん。いや、危ない人ってのは此処に来て即効分かったけどさあ…!

「…やっぱ帰って良いか?今のくっせえセリフのせいで頭痛くなっちゃった。吐き気もする…」
「待ちなさい。話はまだ終わってはいないのだ」
「ならさっさと本題に入れよ」
「君のパンツが欲しい」

……えっ?

「パンツをくれないか。今、この場で脱いで、さあ」
「さあじゃねえよ!誰がやるか!!!」
「悪用はしない」
「嘘つけ!悪用以外に何があるってんだ!!」
「………」
「ほれ見ろ!やっぱ無いじゃねえか!!」

ほんと何なんだよこの聖職者!!


>>>atogaki
お口が悪めな夢主が好きです。
続きます。~140113
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