第190箱感想



第190箱「かつて箱庭学園には」
本日の見所は…素直にめだかちゃんの見開きと言いましょうか。
前回前々回と愚痴のような不平不満を述べてしまっていたのですが、その鬱憤を忘れさせるほどの清々しさを感じました。これで終わっていいの、と憤りに思いつつもこのめだかちゃんの溢れんばかり幸せな笑顔と、皆のめだかちゃんへの圧倒されるほど真っ直ぐな大好きを目に見たことで、清々したように心地好く思いました。

今日のめだ箱の展開を「人間味溢れる展開」と、聞いたことがあるのですが。今日に限らず、めだ箱(西尾作品)は、結局最終的究極的に感情論で済ませさせてしまうところがありますよね。
…そもそも、めだ箱は理論的に筋道立てて話を進めて揚げ足取ったり取られたり取られ返したり、大変理論的。言葉のあや、だとか実体験のない単なる言葉遊び、机上の空論とも言えるようですが、舌巻くほどにつじつまはあっている。つじつまだけはあっている。という意味でめだ箱は通常運転で理論的と言えると思っているのですが。
なので今日のような感情論を突然思い出したように出されると少し戸惑ってしまう。いや、戸惑いというより、理論的に筋道立てて話を進めて揚げ足取ったり取られたり取られ返したりした物事を、たった、感情論で済ませていいのか、という躊躇に近い気がします。戸惑い。……しかし、元々めだ箱の根底は実は感情論だったりするのです。
お馴染みの「がんばれ」「がんばる」
球磨川の「勝ちたい」
江迎ちゃんの「なにより愛だろ」
安心院さんの「そいつは出来ない相談だな」
等等。そうじゃないでしょうか。屁理屈ごねた主題の中に感情論が時々思い出したように割り込んできて。人外化け物奇人変人ごった煮高校生だけど、やっぱり人間だなぁ…なんて安堵したりします。人間という表現は適切ではありませんか、人情、道徳、義理、といった胡散臭いけれど嫌な臭いではなく生ぬるいけどあたたかく捨ててきたけど拾いたいもの。そんなような感情論が、流石学園モノストーリーでもある限り、WJに掲載される漫画である限り、めだ箱である限り、根底にあるのか、と、思いました。
今回のめだかちゃんの笑顔はそのような認めざるおえない圧倒的な感情論をこれみよがしに差し出されてグウの音も出ません、出したくはないかな…というところでした。

そんなめだ箱が大好きです。
というか今回が最終回じゃなかったのですね。来週か…というか今日か…。計算合わないんですが…単行本収録にはあと4話必要だと思うのですが…ぬら孫のように必要本数描かれないで単行本発売時に後日談を記載…西尾さん、そんなことするかな…。最終回か…私何も出来なかったなー…。所でいい加減安心院さん出してくださいよ。










こまごま一言
・高貴ちゃん!高貴ちゃん!わざわざ一コマに出てきてありがとうございました!!!
「これからもよきあなたでいてください No.003阿久根高貴」
阿久根の字が可愛らしいんですけど。戦挙戦で黒板に書いてた字と違いませんか。可愛らしいのでいいですけど。めだかさんへの変わらない敬愛のお気持ちが現れているようで阿久根らしいです。


・安心院さんの花は…わかりませんでした…結局球磨川教えてくれなかったし、「ありがとう」の花言葉はないし、「感謝」が花言葉の花はありましたが、どれも違いましたし。なんなんでしょう。


・「大好き!超大好き!! No.047不知火半袖」
かわええぇえええ!!!不知火ちゃんかわえぇぇえええ!!!


・「一生友達だよね! No.026喜界島もがな」
かわえぇえええええ!!!もがなちゃんかわえぇえぇえええ!!!


・「お姉ちゃんがついてるー。なんちゃってー。 No036.黒髪くじら」
 「お前が幸せなら俺も幸せだぜ No.066名瀬妖歌」
字も口調も違うんですが。くじらちゃんの中のめだかや真黒から切り離され痛みとしか共にいなかった「名瀬妖歌」という個体は、幸せを感じてもいいと思えるようになったということの、再確認でしょうか。


・「半袖さまのけん、心から感謝しています。 No030.潜木傀儡」
なんていい人………!!!


・全然関係ないのですが、人吉くん、裸足?ずっこけたときの人吉くんが……。


・「るきるきるきすき No070.贅波生贄」
るきちゃん…お前ってやつは…どんだけ読者の心を掻っ攫えば気が済むんだよ!


・「いつでも吾輩の名を呼べ。 No.087桃園喪々」
この貫禄…この信頼感…


・球磨川禊。
必然性なんて瑣末なもの。球磨川がめだかちゃんに負けることがオールカットされるほどのやはり過負荷であることが必然性に富む誰もが周知の事実として当たり前であろうと、そんな球磨川が負ける必然性なんて瑣末なこと。ただ、ただ、あの過負荷の名前は、球磨川禊、ということ。ただそれだけ。
名も無き私 名も無き過負荷が たった今WJですれ違ったのだ それを出会いと呼ぶには つかの間過ぎたのだが 名前を付けて呼びたい あの傷だらけを生きる人に
出会いと呼ぶにはつかの間過ぎたのだが。運命と呼ぶにはありふれてるのだが。必然と呼ぶには瑣末過ぎたのだが。今こそ名前を呼ばせてほしい。あの、傷だらけの生き方の、名も亡き過負荷。





以上!

2013/04/22 06:40
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