不純な事を考えながら学校に来たせいか気になってしょうがなかった。夢の事。


「ねぇ、夢の内容ってどういう意味?」

「はっ?」


唐突な質問に、友達は「何言ってんのお前」的な顔で私を見ている。


「変な夢みてさ、何でそんな夢みたのかなって」

「あー…んー…願望とか心配事とか?」


今、私すごい顔してるのかも。友達が怯えてる。
とりあえず、願望…はない。間違ってもない。心配事なのかな。確かに、毎日みんなと寝てる訳だし年頃だしね。襲われない保障はない。
でも、気にしたは事無い。今まで一緒に居てそんな気配も無かったし。
逆に、どうして誰も何もしてこないの?女として魅力ない?って心配?それって願望じゃない!?やって欲しいって感じじゃん!

結局、朝から葛藤しっぱなしの一日になってしまった。侑士の事が頭から離れなかった一日。いろんな意味でありえない。
とりあえず、今日は誰よりも早く布団に入ってやるって決めた。

そう決意して家に帰ってから岳兄の家に行くと侑士と亮とジローちゃんが来ていた。
亮が居るのに長太郎が居ないのは珍しい。彼女…かな。長太郎は優しいから彼女は幸せだろうな。


「おい、名前」

「何?」

「お前布団入んの早くねぇか?」

「亮だってもう布団に入ってんじゃんかよー」


今、亮と布団の端っこと端っこで会話している。長太郎が居なくて寂しいんだろうか。だから早く布団に入っているとか。


「…聞こえてるぞ」

「いやん。ごめんちゃい」


今日は布団に余裕が出来ると思うけど、調子に乗った侑士がまた隣に導き入れようとするに違いない。隣で寝てまた同じ夢をみるなんてごめんだ。
だから布団を敷いた瞬間、布団の中へと入った。うん。私素早い。それに既にスヤスヤと隣でジローちゃんが寝てるから大丈夫。こんなに可愛い癒しの神の夢なら毎日でも大歓迎なのに。
癒しの神につられて眠くなってきた。岳兄と侑士の話し声が段々遠くに聞こえる。今日は、良い夢をみれますように。




戻る
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -