名前は俺のものだ。俺に逆らう事なんてしない。でも足りねぇんだ。
「名前、名前…呼べよ」
「あっ、けぃ……ご」
満たされねぇ。
「もっと鳴けよ…ほらっ」
「あぁっ」
「ほら…もぅ…イけよ」
俺は激しく腰を打ちつけた。限界が近かったのと名前を壊してしまいたかったから。
「あぁっ!あっ、あぁっ」
「うっ…はぁ……」
その瞬間、名前の中がビクビクと痙攣し思い切り締め付けた。俺は素早く自身を引き抜き名前の腹へと欲望を吐き出した。名前は目を瞑りハァハァと肩で息をしている。
「名前…?」
「………」
「寝たのか?」
どうやらイったと同時に気を失ったらしい。自身と名前を綺麗にして名前の隣に寝転んだ。
長いまつげ、滑らかな肌。全て愛おしい。そっと頭を撫でると短く柔らかい髪が心地良かった。
「名前…」
名前を抱いた後、空虚感に襲われる。だから満たされたくて他の女を抱く。でもやっぱり虚しいだけでかなり悪循環だ。
他の女を抱いた後は必ず名前を抱くのは名前を欲しいと実感するから…。
なぁ名前。何で俺は満たされねぇ。俺はお前を手に入れた。それなのに…何でだ。
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