「一人でよぅ、頑張ったのぅ」


俺にはこれしかかける言葉が見つからなかった。
腕の中に収まる程小さい体で何を背負っているのか。ただ、やるせない気持ちで一杯じゃった。
苗字はどれだけ辛く苦しかっただろう。境遇の違いから理解してやる事なんて出来ない。きっと苗字自身にしか分からない。
どんな言葉を並べたとしても、白々しく聞こえてしまうだろう。だったら、だったら俺には何が出来る。
お前さんを笑わすにはどうしたらいいんじゃろうか。だって、これからもずっとこのままなんて悲し過ぎるじゃろ?のぅ、苗字。




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