また、仁王は勝手な事を言ってくれる。
やっぱり仁王の腕を取ったのは間違いだった。手を叩いた事に少しでも良心が痛んだなんて馬鹿みたい。


「もう行くっ!」


この場から逃げようと立ち上がった瞬間、仁王は素早く私の腕を掴んだ。


「は、離せよ!私は一人で良いんだから!」


私は声が大きくなっていた。まるで自分自身に言い聞かせるように。


「そんな寂しい事を言うな」


私とは対照的に仁王は静かに言った。そして強く腕を引き私を腕の中に収めた。




戻る
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -