「うーん………」
四天宝寺テニス部部室で、1時間ほど前から1枚の紙切れとにらめっこしている人物が1人。
「名前先輩……何やってんスか」
「うーん…………」
部室へと戻ってきた財前が、頭を抱えて明らかに悩んでいる名無しさんに問いかけた。
しかし、全く気づく様子がない。
「先輩」
「うー……………」
「せーんーぱーいー」
「うー………………」
何度呼びかけても気づかない名無しさんに痺れを切らした財前は、おもむろに名前へと近づき
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