「…そんなのでよくあれだけ悩めますね」
「なっ…!私達3年はあんたら2年と違って忙しいの!大学行くか就職するかで悩みまくったりテストは毎月のようにあるし…‥!!」
「はぁ……スイマセン。」
「あんたソレ絶対反省してないでしょ」
名前は盛大なため息をつき、机に肘をついて再び進路調査書と向き合い始めた。
「…そんなに将来の事で悩む必要ないですよ」
財前の言葉に、名前はピタッと動きを止める。
「あのね、光は考えてなくても私は本ッ当に真剣に将来の事考えてんの!!」
「俺がいつ真剣に考えてないって言いました?」
名前の発言に、マッハで返答する財前。
2人の間に、妙な空気が流れた。
「…先輩、前に家事は得意って言ってましたよね」
「は?…まぁ、そうだけど……いきなり何よ?」
突然、趣旨の違った話を持ちかけられ名前は目を丸くした。
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