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その翌日、カイシャから帰ってきたミネちゃんは、元気がなかった。
「みゃーおん」
ミネちゃん、どうしたのよ。
「ああモカちゃん。抱っこさせてー」
「みゃ」
いいよ。
ミネちゃんはあたしをぎゅーって抱きしめる。
あったかいなぁ、ミネちゃん。でもいつものあたしを可愛がる抱き方と違って、ミネちゃんのほうが甘えてるみたいな抱き方。
「みゃーおん」
どうしたの?
「……なんか、なんかね、片瀬くんに避けられてて」
ミネちゃんが泣きそうになってる。
返事が聞きたいんじゃなかったの、カタセくん。なんで逃げるの。
「私、何かしたかなぁ」
「みゃー」
何もしてないとは思うけど。むしろ、しなさすぎっていうか。
「今年は乗せてくよって言ってくれないしなぁ……」
そういえば、去年はカタセくんの車でおかあさんとカズコさんのお家に行ったんだよね。
「なんか年末の予定も全然立たないし、カタセくん、私の事嫌になっちゃったのかな」
「みゃー」
そんなわけは無いと思うけど。
予定が立たないのは、言われるのを待っているからじゃないかな。
あたしなら、他の人のことなんて待たないけど。
自分が動きたいときに動くわ。
じゃなきゃ思い通りになんてなるわけ無いじゃない?
ニンゲンは違うの?