1
クリスマスのカタセくんのプレゼント計画は、ヒトコトで言うと失敗に終わった。
失敗の原因の一つは隠した場所が奥の方だったってことかな。
オーナメントに紛れてしまった赤い石のついた指輪に、ミネちゃんは結局、片付けるぞって時まで気付かなかったの。
カタセくんももうちょっとミネちゃんのこと分かってあげないと。
可愛くて優しくて、あたしはミネちゃん大好きだけどさあ。
でも、あたしを捕まえるときのあの力強さといい、カリカリご飯がこぼれても平気なとことか、
結構大雑把で鈍感なんだから。
でもね。片付けた時にカタセくんがこれみよがしに持っていたから、ミネちゃんも一応気づいたのよ。
「あれー、指輪? 紛れてたの?」
「あ、うん」
「やった! ラッキーだったね。貸して貸してー!」
ミネちゃん。
クリスマスツリーに指輪が紛れるわけないでしょ?
気づいてあげなよ。
あたしはカタセくんキライだけど、この時ばかりはちょっと同情したわ。
しかもそれに続く言葉がひどかったんだもの。
「あれー、私にはゆるいやー」
カタセくんも詰めが甘いよね。
サイズくらい測っておきなよ。
サイズが合わないんじゃプレゼントにならないじゃん。
とにかく、それでカタセくんは言うに言えなくなっちゃって。
「俺、店に返しておくよ」
と情けなく笑って指輪をしまった。
その夜、ベランダでたそがれているカタセくんがさすがに可哀相に思えて、あたしはミネちゃんに抗議しにいったの。
「みゃーお」
ミネちゃん。あれ、ミネちゃんへの指輪なんだよ?
でもね、ミネちゃんには全く伝わらなかった。
「なあに? あ、モカちゃんにもクリスマスプレゼントあるのよ? ほら、新しいリボン。同じ赤でも金色の縁取りがついてるんだよー」
「にゃーおん」
うん。それは素直にありがとう。
プレゼントって嬉しいね。
でもね。
「カタセくんにもプレゼントあるのになぁ。……ベランダから戻ってこないね」
寂しそうに言うミネちゃん。
うん。困ったな。
こう言ったらなんだけど、それの原因ってミネちゃんだから。
まあでも、カタセくんに度胸がないのもいけないのよ。
サイズが合わなくたって、プレゼントだよって言えばいいじゃない。
失敗の原因の一つは隠した場所が奥の方だったってことかな。
オーナメントに紛れてしまった赤い石のついた指輪に、ミネちゃんは結局、片付けるぞって時まで気付かなかったの。
カタセくんももうちょっとミネちゃんのこと分かってあげないと。
可愛くて優しくて、あたしはミネちゃん大好きだけどさあ。
でも、あたしを捕まえるときのあの力強さといい、カリカリご飯がこぼれても平気なとことか、
結構大雑把で鈍感なんだから。
でもね。片付けた時にカタセくんがこれみよがしに持っていたから、ミネちゃんも一応気づいたのよ。
「あれー、指輪? 紛れてたの?」
「あ、うん」
「やった! ラッキーだったね。貸して貸してー!」
ミネちゃん。
クリスマスツリーに指輪が紛れるわけないでしょ?
気づいてあげなよ。
あたしはカタセくんキライだけど、この時ばかりはちょっと同情したわ。
しかもそれに続く言葉がひどかったんだもの。
「あれー、私にはゆるいやー」
カタセくんも詰めが甘いよね。
サイズくらい測っておきなよ。
サイズが合わないんじゃプレゼントにならないじゃん。
とにかく、それでカタセくんは言うに言えなくなっちゃって。
「俺、店に返しておくよ」
と情けなく笑って指輪をしまった。
その夜、ベランダでたそがれているカタセくんがさすがに可哀相に思えて、あたしはミネちゃんに抗議しにいったの。
「みゃーお」
ミネちゃん。あれ、ミネちゃんへの指輪なんだよ?
でもね、ミネちゃんには全く伝わらなかった。
「なあに? あ、モカちゃんにもクリスマスプレゼントあるのよ? ほら、新しいリボン。同じ赤でも金色の縁取りがついてるんだよー」
「にゃーおん」
うん。それは素直にありがとう。
プレゼントって嬉しいね。
でもね。
「カタセくんにもプレゼントあるのになぁ。……ベランダから戻ってこないね」
寂しそうに言うミネちゃん。
うん。困ったな。
こう言ったらなんだけど、それの原因ってミネちゃんだから。
まあでも、カタセくんに度胸がないのもいけないのよ。
サイズが合わなくたって、プレゼントだよって言えばいいじゃない。