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「にゃーおん」

おじさん、すごいのね。

そう言ったら、おじさんはしゃがみ込んであたしを見た。

「まるで話でも出来るみたいなネコちゃんだな。
サユが見たら喜ぶんだろうなぁ。
でもマンションじゃ飼えないしな。

君は、帰るところはあるのかな?」


「みゃー」


あるよう。
ミネちゃんのとこ。

早く帰りたいから、雨を止ませてほしいんだけど。
おじさん出来る?


「リボン付いてるから飼い主がいるんだろうな。
雨やむといいね。

俺も早く帰りたいな。
折角今日は早く終わったのに」


ふうと、おじさんが息を吐き出した。

すると少しだけ雨が弱まった気がする。
お空を見ると雲が薄くなっているもん。


おじさん。
もうちょっと頑張ってよ。

あたし、真っ暗になったらイヤだから、その前にお家に帰りたいの。






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