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「みゃー」

スカイさん、ずっと探すの?
見つからなかったらどうするの?


「にゃごにゃご」

見つからない……ってことは考えてませんでした。
だってあんなに一緒にいたのですから。
ご主人だって僕を探しているはずです。


「みゃーお」

でも事情があって会えなくなることはあるんだよ?
あたしだって……

そこまで言って、喉が詰まる。
ママにはもう会えない。
ミネちゃんがいるから、あたしは生きていけるけど。
それでももうママには会えない。

「にゃごにゃご」

でも、ご主人がいなくなったら僕はどこにいけばいいのかわかりません。
他に一緒にいたい人は彼女だけですが、彼女とはあれ以来会えなくなってしまったのです。


ママは、身を引いたのかな。
パパがちゃんと飼われた猫だったから。
だから、パパのところに会いに行くのは辞めたのかな。

「みゃ……」

あなたはあたしのパパなの? って聞いてみようとして、辞めた。
だって、もしかして知らないんじゃない?
ママが、子供を産んでたってこと。

「にゃごにゃご」

ああ、ご主人の顔がみたい。
早く帰ってこないかなあ。


「みゃー……」

希望に目をキラキラさせるスカイさんを見てたらあたしは苦しくなってきた。

本当にご主人が生きていたとしても、ここにはきっとやってこないよ。
それに、ママだってもう……。

ママのこと知った時、あたしはもうだめだって思ったけど。
ミネちゃんが現れて何もかも助けてくれた。

スカイさんには誰が現れるの?
それとも、誰も現れなくてここで痩せていっちゃうの?


「にゃおん」

スカイさん

「にゃご」

なんだい? 小さなクロネコさん。

「みゃおーん」

あのね。あたし思うんだけど、会いたい人はただ待ってるだけじゃ来ないよ。

「にゃご」

そうなのかい?
じゃあどうしたらいいんだろう。

世間知らず。
そんな言葉がピッタリのスカイさん。

「みゃお、みゃお」

まずはね、暮らせるところを探すの。
誰か飼ってくれるヒトに出会えると一番いいと思うんだけど。
でなかったら昔のおうちに戻ってみたら? 探してるかもしれないよ。

「にゃごにゃご」

でも、あそこにいてもなかなかご主人が帰ってこないんですよ。




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