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「私、アミです」

「あたしはモカよ。よろしくね。ああでも、ここはいったいどこなんだろう。やっぱり夢かなぁ」


すごい。アミちゃんにちゃんと通じてる。
なにこれー。なにしたのー。
これ、ミネちゃんとも出来たらいいのに。
そうしたらいっぱいお話できて楽しいのになぁ。

でもおじさんの方は首を傾げてる。
もしかして、アミちゃんにしか通じてない?


「ここはカタリ村です。モカちゃん、ようこそ。私の使い魔になってくれませんか?」

「つかいまってなあに? おいしい?」

「食べ物ではないのですよ。私のお手伝いをしてくれませんか? ってことです」

「お手伝い?」


お手伝いか。
あたしに何のお手伝いが出来るんだろう。
よくミネちゃんにお手伝いのつもりで洗濯物を運んでいくと、キャーって怒られるんだけど。
難しいことじゃないといいなぁ。

それに、あたし、ミネちゃんのところに帰らなきゃ。
ここ、一体どこなんだろう。カタリ村なんて聞いたことないよう。

でも待って。よく考えよう。

あたしはさっきまでお月様をみてて。そうしたらぐるぐるになったんだから。
これはきっと夢だ。
夢の中できっとお月様の世界に来ちゃったんだ。

なんだ。お月様ってこんなに平和そうなところなんだ。
だったら、ここにママいないかな。
夢でもいいから会いたいよう。




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