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「お、なんだ? 小首傾げて。聞いてくれるのか?
そうだな。もうちょっと休憩していこうかな。
まだ昼休みあるしなー」


そう言って、おじさんはあたしの脇に座った。

ここ、花壇だけど、おじさん汚れない?

でもおじさんは気にもしてないみたい。

あたしの隣で、ひらひら舞い降りてくるサクラを手にとって喜んでる。


「黒に映えるな。ピンク」


そう言って、あたしの耳のところにつけてくれた。

わあ、お花飾ってもらうの初めてだぁ。

あなたいい人ね。
女心が分かってるじゃないの。


「奥さんがね。子供生まれて大変で。
時々泣きそうになったりしててさぁ。
それが心配。

家にいるときは出来るだけ代わってるつもりなんだけど」

「みゃおん」

へえ。泣いちゃうの?
それは大変かも。




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