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「みゃー」


ごめんなさいね?
ちょっと失敗。


そう言って見上げると、黒い髪のおじさんが目を丸くしてあたしを見てる。


「にゃおん」


ごめんね。おじさん。
そんなにびっくりしないでよう。


「なんだ。猫か。でも、黒猫か。……なんか不吉な」

「みゃ」


あ、また黒いからダメって言うのね?

ニンゲンって変。
黒いと何がダメなの?

あたしと一緒に生まれたお姉ちゃん達、何にも変わらないよ?
色だけ。
皆は、ママと同じ三毛猫だったけど。

あたしはパパと同じ色だったってそれだけ。


「でも、声が可愛いな」


おじさんは、そう言ってあたしの前にしゃがみこんだ。

おじさんの髪の毛も黒いじゃない。
あ、でも。白いのも混ざってるわね。




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