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 いつも行く公園の道はバッチリ覚えてるの。

危険な犬のいるお家は、塀の上を通ればバッチリ。
ほーら、あたし一人でだってお散歩なんか平気よ。

公園まであと少しってところで、小学生くらいの女の子が3人集まってお話ししてる。

皆見たことがあるわ。
ミネちゃんと公園で遊んでいる時に、良く話しかけてくる子たちだ。


「あ、モカちゃんだ」

「あれぇー、今日は一人? お姉さんは?」


ミネちゃんはね、
今日はお布団とお友達なのよ。

頭に来ちゃったから、あたしも遊んであげないの。


「かわいー」

「あたしもさわるー」


皆しゃがみ込んであたしを撫で始めた。

しまったわ。
子供は撫で方が乱暴だしキリがないから、近付いたらダメなんだった。

なのに、ミネちゃんのことで苛々してたから、うっかりしちゃったじゃないの。


「みゃーお」

離してよう。

そうお願いしても、中々触るのをやめてくれない。

ああもう。
逃げちゃおうかな。

そう思った時に、一人の女の子が立ちあがった。


「あ、セイシロウくんだ」





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