──ねぇねぇハヤト君、聞こえてるなら開けてちょうだい
「聞こえてない。開けない」
嘘だぁ、聞こえてるから返事、してくれてるんでしょ
「……」
ちょっと、お願いだから黙らないでよ…。僕と話しようよ
「…やだ」
あ、返事してくれた
「うるさい」
…ごめんね
「やだ」(謝るくらいなら喋らないでよ)
ねぇハヤト君
「なに」
僕ね君がいないとだめなんだ
「…重い」
重いの?そっかぁ…。
(でも嫌いじゃないけど)「重いやつは嫌いだ」
それ、僕のこと嫌いって言ってるようにしか聞こえないな
「そう言ってんの」(嘘だけど)
…わかった
「なにが」
今日は帰るよ
(…なんで、どうして)「へぇ、さっさと帰れば?」
うん、そうするね
「…じゃあな」
ばいばい
「あー…ちょっと、待って…」
なぁに?ハヤト君
「……お茶ぐらい飲んでけば、」
「ありがとう。やっと開けてくれた」
(つまり、ハメられたのか)「たちわるー…」
「君が素直になればいいんじゃないかな」
だって君、こうしなくちゃ開けてくれないんだから



ツンツンデレなハヤトと寂しがり屋で質悪いマツバ
襖越しの会話って萌える
同じ空間に居るのに顔見て話さないとか、実は襖に寄りかかってたりとか、実はいつ開けようかタイミング計ってたりとか…
…うおお可愛い


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