センチヒーロー






ど派手な登場。爆発が起きるなか颯爽と宙返りを披露して、ばったばったと悪を倒す。最後は余裕で必殺技を敵にかまして撃破して、みんなからすごいすごいとはやされる。
憧れたヒーローは、とても小さなテレビのなかでとても大胆に動き回る。特撮にしろ、アニメにしろ『ヒーロー』という響きが幼い俺の心を掴んで離さなかった。
そんな憧れを抱いて大きくなり、小学生のころ、力が爆発した。机を投げ飛ばして、一瞬で俺は孤独になった。
化け物。
それがあだ名になって、誰も遊んでくれなくなった。求めていた力のはずなのに、それは周りには求められていなくて。最後は親にすら見放されて。
本当の化け物になった。
憧れたヒーローなんかは見えなくて、喧嘩でしょっちゅう血を流して、誰にも必要とされなくなった。
案外、ヒーローなんてものは孤独なやつが多いんだろうな。
鉄の塊を握りしめた手に、温かい体温が重なった。
「ダメっすよ」
ちょっと高めの、不安定に揺れる声。怖いんなら、離れればいいのに。
「平和島静雄」
「あ?」
「ヒーローは、護るためにいるんすよ?」
迷いのない、明るい瞳の色。
「誰かを、自分を護るために」
戦うんですから。
がらん、と鉄が足元に落ちた。その音がやけに大きく響いて、こびりつく。
きっとこの瞬間。
俺は人間に戻れたんだろう。



信じよう。俺は、お前と俺の力を




ブランクありの静正。
静ちゃん力ありすぎてヒーローにはなれませんでした
正臣は力に憧れていて、静ちゃんのこころを理解しました
文章が支離滅裂すぎて泣ける
定期テスト死ねばいいのに


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