食べちゃいたいくらい好きなんだろうか


※わりかしグロい







突き刺した爪で皮膚を抉った。ぅ…としか言わない、反応が薄くなった金色の髪をつかむ。ぱっと離すとはらはらと切れた金糸がシーツの上に広がる。
きれい
アホみたいにからから笑って、バカみたいに泣く。疲れたらまた爪を突き刺して、抉って傷つける。ひどいことをしてるという自覚はある。
もう一回だけ肉をほじくり出そうと手を伸ばしたら、弱々しい細い手が拒んだ。一瞬だけ。


目の前には折れた腕がある。それから飛び出した肉と、足りてない部分。臓器もいくつか視界に入る。どこがどことか、昔中学で習ったろうが覚えてない。
一個の肉片に手を伸ばした。ぐじゅぐじゅしていて、形が定まっていない。本来あるべき白い支えがないからか。
パンを食べるように引きちぎる。
みちみち、びりびり、じゅく
紙が破けるみたいにいくのかと思ったらそんなことはなくて、しっかりした繊維が肌を引き裂くたびに音を立てて離れていく。
つん、と独特な鉄の匂いが鼻を突いた。真っ赤で、紫がかっていて、茶色が混じったような色の肉塊を口に放り込んだ。ねちゃねちゃ絡みついてきて、まずい。酸っぱいし、堅い。それでも口を休ませない。
ねちゃねちゃ、ぐちぐち、
涙を浮かべながら吐き気と戦いながら飲み込んだ。まずい。まずい。でも、これはあいつだ。吐き出すのは、どうなんだろう。
そう考えると、喉を潰してでも吐き出させないようにしないとと思える。急いで手を喉に当てて封じ込める。もやもやとした突っかかりは胸のあたりで渦を描く。その気持ち悪さを我慢して、もう一つ、口に放り込んだ。

何もなくなった目の前と血の匂いが立ち込める異質の空間。赤い血は床を汚す。手も汚した。ここにはいない、金の髪。
でも、これからは俺と一緒だ。


デザートに甘い死を、どうでしょうか




カニバリしてみる
書いてるこっちが吐き気催すくらいの気持ちで書いた→読み返して本気で吐いた
なにこれ怖い
静正であまあまだったのになにこれ
えっ
なにこれこわ…ぅえええ…おえっ…←

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