最後の繋がりだったから


※髪の毛の話
※静正?







「お前、髪の毛伸びたか?」
洗面所の前を陣取っていたら、静雄に気付かれた。ワックスでまとめてみてもなんだかまとまりがない。どうしたもんかと悩んだが、結局は諦めた。
ぽふ、と乗せられた手の温かみ。手は髪の毛を梳くように動く。
「そろそろ切れよ」
髪の毛。
何気ない言葉だったけど俺は頷けなかった。だって、だって。あいつが長い方が似合ってるって言ったから。縛り付けるんだよ。切れない。いや。切りたくない。
「…もうちょい伸びてからにするよ」
曖昧に笑って洗面所を静雄に明け渡す。突き刺さるような視線が痛かった。
ごめん、静雄。
忘れちゃいけないんだ。俺が間違っていたから。悪いのは全部俺。




正臣が臨也に誉められてずっと髪の毛を伸ばしていました。
しかし臨也死んじゃう
正臣諦められなくて伸ばし続ける
静ちゃん気付いてる



- 27 -


[*前] | [次#]
ページ:




第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -