「染岡くん、一緒に寝て良い?」 雨の日吹雪は必ず俺の部屋にやって来る。こいつの過去のことはいつだったか円堂から聞いた。今でも雷みたいな大きな音はトラウマなんだって。 俺には正直、吹雪が抱えてるものを理解してやることは出来ねえ。そんなのは只の同情で、同情なんて役に立たないことは知ってるから。 大切なのは一緒に支えてやることだと俺は思ってる。 「ったく、またかよ。夜も一人で寝れねぇなんて聞いて呆れるぜ」 「はは‥自分でもそう思うよ」 俺は、円堂や鬼道みたいに言葉で気の聞いたことは言えねぇ。 「‥ほら、何してんだ。早く寝るぞ」 「っ‥ありがとう、染岡くん」 でも、こうして、俺は俺に出来ることを吹雪にしてやりたいと思ってる。 安心しておやすみ、 [*前] | [次#] |