※高校生パロ












「秋!一緒にご飯食べよう!」






お昼休みが始まったと同時に教室のドアを開けそう良い放ったのは紛れもなく一之瀬くんだった。

クラスの皆も粋なりの出来事にポカンとして私と一之瀬くんを見詰めていた。







「どうしたの秋?早くおいでよ」

「わっ‥分かったから一之瀬くん!‥何処か他の場所に行こ!ね?」







最初はフリーズしていた頭も徐々に働き始めると同時に恥ずかしさが込み上げ、私は一之瀬くんを引っ張るようにして教室を後にした。






「どうしてあんなに慌ててたんだい?」







とりあえず人目につかない屋上へとたどり着き安堵している秋に一之瀬は不思議そうに聞いた。






「だって、あんなことされたらあとでクラスの女の子になんて言われるか‥」

「どうしてそこに秋のクラスメートが出てくるの?」

「一之瀬くんは知らないかもしれないけど、結構有名人なんだよ。サッカーの王子様とか言われて」

「なにそれ」







あははと無邪気に笑うところは一之瀬くんの良いところでもあるけれど面倒事はやはり避けたい。







「だから!その‥付き合ってるとか誤解されたら‥困る、から」

「じゃあ俺と秋が付き合えば良いんだね」

「へ?」

「それなら誤解じゃなくて事実な訳だし」







またも無邪気に笑う一之瀬くんを見て、不覚にもそれも良いかも、と思ってしまった。









私の王子様






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