『ねぇねぇ、あき』


『なぁにいちのせくん』


『あきはおおきくなったら、なにになりたい?』


『んー‥まだわかんない。いちのせくんは?』


『おれはサッカーせんしゅ!』


『ふふ、いちのせくんらしいね』


『でももうひとつしたいことがあるんだ』


『なぁに?』


『あきをおよめさんにすること!』


『わたしを?』


『うん。‥だめ?』


『うんん!とってもうれしい』


『じゃあ、おれのおよめさんになってくれる?』


『うん!やくそくする』


『やくそく!』









‥‥‥‥









一之瀬くんが生きていると分かってから数日。

最初は何がどうなっているか分からなくて混乱したけど今はだいぶ落ち着いた。

そして小さい頃のことを思い出した。








‥‥‥








俺が生きてるってわかって秋も土門もびっくりしてるだろうなぁ。

でもようやくまたサッカーが出来るようになって二人に顔向け出来るようになったんだ。

飛行機の窓から雲を見ながら俺は小さい頃のことを思い出した。
















「「あの約束、今でも覚えてるかな‥?」」







やくそく






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