すき、きらい、 相手に対して抱く感情は様々あるがイヅルがボクに抱いている感情は恐らくその中でも最もタチの悪いものであると思う。 ある時は‥ 「‥ル、イヅル!!」 「うわぁっ!なんですか隊長」 「さっきから呼んどるやろ」 「あぁ‥すみません気づきませんでした」 「‥‥‥。」 またある時は 「吉良副隊長、市丸隊長の姿が先程から見えないのですが」 「隊長?‥まぁあの方は放っておいて良いよ。居ても仕事しないし」 「‥‥‥。」 (物陰から伺っていた) そして極めつけが 「あ、イヅル!」 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あぁ、市丸隊長ですか。私服なんで一瞬誰だかわかりませんでした」 「‥‥‥。」 ‥そう、無関心である。 すきであろうときらいであろうと相手に関心を持ち、相手をよく見た上での結論がそれに繋がっている訳であって、最初から関心を持たれていないとなるとこれは致命的である。 しかも余り顔を合わさない仲ならまだしも隊長と副隊長という切っても切れない関係であるにも関わらず、だ。 [*前] | [次#] |