▼なごやか心中もしもし

※死ネタっちゃさ死ネタ






「あ! DVD返すの忘れたかも!?」
「大丈夫だ済ませてある」
「よかった〜…ごめんねこんなときまで」
「気にするな。世話焼くのだって楽しかったんだ。それよりそろそろ」
「待って、やっぱり最後に水あげてくる」
「わかった」
「すごいね満月。カーテン開けただけでも部屋のなか見えるよ」
「電気つけたほうがいいんじゃないか」
「このままでいい」
「そうか」
「たっぷりあげておこ。……きれいに咲いたね」
「種からだったからな。時間がかかった」
「ほとんどブルーファイアにやってもらっちゃったなあ……私が育てると、なんか、枯れる」
「……まあそういうこともあるさ」
「あの、変なこと言うようなんだけど、どうせだし最後にセッむぐ」
「そういうことを言うな……!」
「ごめん…」
「いや、すまない。俺の我が儘にずっとつき合わせてきた。だがその……」
「だめ?」
「……やめておこう」
「わかった。残念だけど」
「(残念なのか…!)」
「キスは?」
「……やめておこう」
「……わかった」
「すまない。だが、したら、その」
「うん」
「未練になりそうで」
「うん」
「というより決意が揺らぐだろう」
「それでもいいのに」
「りんこ、」
「冗談。うん。わかった」
「……そろそろ布団に入れ」
「はい。うわ、布団冷たっ。……手をつないでもいい?」
「それなら」
「ありがと」
「りんこの手、冷たいな」
「うん冷たい。冷たい手で悪いんだけど、もうちょっと指絡ませても良い?」
「ああ」
「……このまま」
「ああ」
「死んだら」
「ああ」
「心中?」
「そうだな」
「あの、変なことはしないって約束するから」
「? ああ」
「そっちの布団入ったらだめ?」
「……………………」
「ごめんねそんな手汗かくほどのこととは思ってなくて変なこと言ってごめん……!」
「いや、………………」
「…………」
「っ来い」
「! おじゃま、します」
「…………」
「……どうしよう寝れるかな」
「別に眠れなくたっていいんじゃないか」
「そうなの?」
「百合が一酸化炭素を吐いて酸欠になるなら、そのうち意識が飛ぶだろ」
「そっか。いい匂いだね」
「……」
「つき合わせちゃってごめんね」
「ちがう。りんこ俺が、俺が頼んだことだろう」
「でも私が怪人じゃなかったら、ていうか、予言されちゃうような怪人でなかったら」
「やめろ」
「今からでも、私一人でも」
「だめだ!」
「でもブルーファイアまで」
「違う。嫌なんだ。俺はりんこと、」
「……」
「りんことともに生きれない未来しかないなら、今一緒に死にたい」
「ありがと」
「…俺の方こそ」
「……おやすみ」
「おやすみ」
「さよなら」
「いや……また会おう」
「うん」





百合自殺ってうまくできないらしいけどな!

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