▼秋のサイタマともしもし主


「あっ、モンブランの気分」
「どんな気分だ。さっきやきいも食ってたよな」
「春眠は暁を覚えないし秋の食は満腹を覚えない」
「ていうかお前太った?」
「うっ、…やっぱり? 制服のワンピース、背中のファスナー上げるのに苦労したんですよね」
「食い過ぎ」
「反論の余地がない。でも食べるのやめるのって地獄じゃないですか」
「運動すれば?」
「うっ、やだなあ。……でも、うん。そうですね、ジョギングから始めます」
「よしいくか」
「あれ、サイタマさん一緒に走ってくれるんですか?」
「おう。ていうか日課だし」




「……ちょっ、とま、」
「おいまだ走り始めて三キロちょいくらいだぞ……」
「なんか……さむ……肺、痛い……!」
「わかったわかった休憩な」




「家でできることにします」
「諦めはえーな!」
「寒さは故障の元らしいですし!」
「じゃあ筋トレするか。腕立てから」
「ラジャー」

 ……

「なあ女ってみんなそんな感じ?」
「うううう」
「腕立て十回できないとかマジで予想外なんだけど」
「どう上げ下げして良いかわかんない……」
「腹筋もスクワットもできないんだな……」
「サイタマさんって強くなるためのトレーニング……」
「ランニング10キロ、腕立て腹筋スクワット100回ずつ」
「初日から?」
「きつかったけど一応」
「サイタマさんが最強になれた理由わかる気がしましたとさ」
「とっぴんぱらりのぷう。でお前どうすんの?」
「とりあえずおやつやめます」





 春の就職に向けて体力錬成やってますけど毎日10キロラン、百回筋トレできるサイタマさんの才能は半端ないと思うんだな!

一撃

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