「殺せんせーって地球生まれ地球育ちなんですよね」
「そうですよ」
「じゃあ地球をやったらその後どうするんですか? 引っ越すの?」
「にゅ、あなたそんなこと気にする余裕があるんですか? もう三月までさほど時間がありませんよ?」
「太陽系?」
「話聞いてます?」
「近場の惑星に知的生命体っているんですか?」
「うーん先生実はエイリアンにあったことありません」
「自分がエイリアンみたいなのにね」
「ちょっと! タコみたいはいいけどエイリアンみたいは傷つきます!」
「ねーねーせんせー地球殺ったらどうするの?」
「ですから自分の心配を……」
「でもせんせー、私たち地球殺っちゃって全員殺っちゃったらせんせーひとりになるよね」
「……そうですね」
「その年でぼっちってきつくないですか」
「ぼっちって言い方やめてくださいグサグサきます!」
「コミュニケーションゼロの生活へようこそ!」
「ひきニートじゃありません!」
でも、みんな死んじゃったらせんせー本当にひとりぼっちだよね。
大好きなスイーツも、地球の景色も、楽しいお話も全部なくなっちゃって、宇宙で一人でなにして過ごしていつ一人で死んじゃう気なのか。
「とりま、せんせーを殺ります私!」
「その心意気です」
でね、殺せんせー。
せんせー殺ったら、わたしもいっしょに行ってあげようかと思います。
だってぼっちはキツいじゃん。
「あなたは優しい子ですね」
「……」
「先生のこと、心配してくれているんですね」
「ちがうしハゲタコ」
「口が悪いのは治しましょう!? ね!?」
暗殺