近所のコンビニが無くなっていた。
(おかしいな潰れたっけ? 先週までは確かにあったのに)
裏道へ入って別店舗へ歩を進める。ジャンプのフラゲができるいいコンビニだったのに残念だな。近くのお店で早出ししてるところがあればいいんだけど。
街灯もない道をぐるっと抜けて大通りへ出た。
あれ。
この通りってこんなんだったっけ。
夜だから違う風に見えてるのかもしれないけれど…なんだろう、なんか、違和感。
まあいいや、右見て左見てもっかい右。車なし。
渡りきってすぐのコンビニへ駆け込んだ。
「あ、」
あったあった。
どうせ家に帰っても読むけど待ちきれないし、好きな連載だけ今読んじゃおうかな。立ち読みって不思議と自室でごろごろしながら読むのとは違うわくわく感があるんだよね!
「ん?」
あれ。
巻末開いて目次を確認。あれ、おかしいな、暗殺教室ないぞ。作者さんの急病かな? でもいつもなら目次にその旨載るじゃない。んんん?
「ああやっぱりありましたよ! ここのコンビニなら前日夜からジャンプを売ってるんですよねえ」
「…おい、そんな用事に俺を付き合わせたのか」
「堅いこと言わないでくださいよ〜。同僚として親睦を……」
「深める気はない!」
「…しくしく…」
まあいいや、目的を同じくする人も来てしまった様だしさっさと買っ、
財布落とした。
「あららら小銭が転がりましたよ。大丈夫ですかアナタ」
「…」
「…烏間さん私そんな怖い顔をしていますかね」
「…見慣れん顔立ちではあるだろうな」
床にばらけた小銭を拾ってくれる大の大人二人を目の前に動けない。喉の奥からえづくような痙攣がせり上がってきて、
「こっ」
「はい小銭は多分拾い終えましたよ、財布ですどうぞ」
「ここここここ」
「…?」
「殺せんせー!?!?!?」
「ッ!!」
「はい。…………にゅ!?」
暗殺