ぼくはとべない(七木さん誕生日祝いとりつかい←かいじゅうマニア)


・ぼくはとべない

何時も思っていた疑問を、なんとなしに口から滑らせた。
「お前さ、なんで怪獣系のポケモン好きなの?」
そしたらお前は、特別悩みもしないで嬉しそうに答えた。その顔が本当に嬉しそうで楽しそうで、聞いたこっちも胸がざわめいた。嗚呼、楽しいな、お前と居るとポケモンと居る時とは違う楽しいがあって、俺は嬉しいな。
「格好いいだろ?大きくて強くて…昔から憧れてるんだ……僕」
ふーん、と鼻を鳴らす様に相槌を打つ鳥使いにお前は?ととかいじゅうマニア尋ね返すと、飛べるからかな。と鳥使いは悩みもしないで答えた。
「身軽に身一つで、空を駆け風を切り何処までも行ける所が好きなんだ。そんな風に生きていきたいから」
「…そっかー」
僕は屹度置いてかれちゃうんだろうな。

漠然とした、必然の様な未来を脳裏に描きながら膝を抱え、鳥を呼ぶ様な口笛を吹く彼の隣で僅か彼に寄り添った。
この気持ちは、友達への気持ちと少し違うんじゃないか?なんて頭の何処かが囁くけれど、その囁きには耳を貸さず耳を閉ざし。なんだ、眠いのか?何て勘違いをしている彼にも答えず今はもう少しだけ、出来るだけ長く傍にいたいと僕は考えていた。






こちらもそうです、貰っていただけてよかったです…


14/12/29








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