Thank you!! | ナノ



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「うん、いつもね。だからホントに気にしないで。それに、こんな時は、ごめん、じゃなくて他に違う言葉があるでしょ?」

琉夏くんは、ね?と綺麗な金髪をサラリとなびかせて私の方を向く。

そうだ、私まだ感謝の気持ち伝えてない。

「琉夏くん、ありがとう。凄く助かった……!」

「そう、それが聞きたかった。いいえ、どういたしまして」

目を細めにっこり微笑む琉夏くん。
琉夏くんがこうやってちょっぴりおどけるのは、私が気にしないように、と気遣ってくれる優しさから。

こういうとこ、本当に好きだなぁ。

琉夏くんと一緒にいると、私も自然と笑顔になる。
一緒にいるだけで、どんなことだって楽しくなる。

そう思える人に出会えたことが、私にとって最大の幸せなんじゃないかって、口にするのは恥ずかしいけど……心の中ではいつも思ってる。

「本当にありがとうね。そうだ!ねぇ、お礼に今度何かさせて?」

「いいよ、そんなの」

「いや、それじゃ私の気が済まないから…良かったら何かお礼させてください」

「……お礼ねぇ。じゃあ美奈子の言葉に甘えよう」

何がいいかなぁ?と考え始める琉夏くん。

「うん、何でも言って!」

「何でもって、ホントに?うーんとね…決めた!ね、美奈子。ちょっと耳貸して?」

「ん、なになに?」

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