「もうっ!そこ!ルカちゃんもコウちゃんもケンカしないの!」 家の前で待っていた美奈子が俺らを見つけて声をかけてくる。 花柄のミニスカートからスラッと伸びるのは、まっすぐで白い綺麗な脚。 触り心地なんかをうっかり想像しちまったもんだから……目が離せなくなってしまった。 「美奈子!待たせてごめんね。コウのヤツが俺と遊びたくてたまらないみたいで付き合ってたら遅くなっちゃった。美奈子、今日の服も似合っててチョー可愛い!ねえ、抱きしめていい?」 さらっと嘘を絡めて、美奈子に手を広げてすり寄って行くルカの首に腕を回し身動きを取れなくさせる。 俺の腕の中でルカは苦しそうにバタバタもがいている。 「おい、バカルカ。調子に乗るんじゃねぇぞ。ったく、このエロガキが」 「……ギブギブ!って、本気で首締めんなよな。コウだって美奈子の脚をガン見してたクセに。このむっつりスケベ」 「な、何言ってんだよ」 お、おい。 図星だったな、みたいな目で見んのヤメロ。 「ねー美奈子、こんなむっつりスケベは放っておいて、さっさと家に行こう?あ、まずはおじさんとおばさんに挨拶してからだ。上がっていい?」 「あ、お父さんとお母さん、今日から旅行でいないの。商店街の福引でペアの温泉旅行券が当たったらしくて、それで」 「えっと…ちょっと待って。じゃあ、美奈子…今日は遅くなっても大丈夫なの?」 急速に渇いた喉を潤すために、唾をごくりと鳴らす。 隣にいたルカからも同じ音が聞こえた。 美奈子と一晩中、一緒に…いられる? 「うん、いつもよりは少しだけ遅くなっても大丈夫かな?ただ、明日カレンとミヨがうちに泊まりに来るから、その準備とかあってあんまり遅くまではいられないけどね」 いつもより長く二人と一緒にいられるなんて嬉しい、なんて微笑みながら飢えて盛りのついた野郎に言うもんじゃねぇ。 そんなんじゃ何されても文句は言えねぇんだぞ? やべぇ。 メーター振りきれるかもしれねぇ。 |