「る、るかちゃ…ちょっと近いかなー、なんて思うんですけど…」
俺の胸の前に両手を出して目を逸らす美奈子。
そういうとこがヒドイって言ってんの。
こんな夜中に男の部屋にのこのこやってきて。
しかも、今日コウは突発のバイトが入って遅くなるってことも知ってるのにさ。
やってること、ちぐはぐだよ。
自分でおかしいって思わないの?
「そっ?ってか、美奈子、後ずさりしすぎじゃない?そろそろ床に着地しちゃうよ?」
「へっ…?わっ!」
床に着地しちゃう前に美奈子を捕え、細っこいのに弾力のある柔らかな身体を抱きしめる。
ミニスカートから覗く白い太ももが、襟ぐりの深いTシャツからチラリと見える無防備な胸元が、これでもかってほど俺を煽って、ますます頭がイカレちゃいそうだ。
「る、かちゃ…は、放して」
「やだね。絶対にやだ。放したらオマエ、俺からずーっと逃げ続けんだろ?そんなん分かってて放すバカがどこにいると思ってんの」
「に、逃げてなんかない」
「いーや、逃げてるね。さっきもチューしようと思って顔近づけたらあからさまにそらすし、それに前みたいにチューもハグもさせてくんなくなったよね。……ねぇ、なんで?俺のこと嫌いになっちゃった?」
「嫌いになんかなってな…」
「じゃあいいよね?」
「いいってどういう……ひゃっ」
柔らかな耳たぶをかぷっと食んで、美奈子を抱きしめたまま真っ白なシーツの上に押し倒す。
そのまま首筋をちゅっと吸いながら、浮き上がっている鎖骨に舌を這わす。
舌に伝わる感触は滑らかで、そして甘い。
これがずっと想像だけしか出来なかった美奈子の味か。
美奈子の全てを味わいつくそうと、無遠慮に美奈子の肌を這う舌。
照明を極限まで落とした部屋の中でも分かるほど顔を真っ赤にさせながら、襲い来る未知の感覚を我慢している美奈子から漏れる吐息が可愛くて、しつこく舐め続けてしまう。
ヤバい……。
これだけで中心はもう『はち切れんばかり』って言葉がぴったりな状態になってんだけど。
俺、どんだけ我慢してたんだろ。
「や、ちょ、ちょっと!る、るか、ちゃん、待って!」
スカートの中に手を入れ、布の上からなだらかな丘を撫で熱く湿った場所に指を這わせたら、美奈子は急に大声を上げ、じたばたしだした。
「やだ。待ちたくない。つーかもう十分待ったし」
美奈子を無視して、そのままクロッチの脇から指を侵入させていこうとしたら、顔を覆ってしゃくりあげるように泣きだした。
「美奈子……」
「るか、ちゃん、怖いよ……お願い、やめて…」