short stories | ナノ





自分でもなんでこんなに必死になってるか分からなくて、疑問に思ってたときにカレンとミヨと一緒に出かける機会があった。

いつものように色んな写真を撮ってるとカレンが、

「バンビったら、そんなに一生懸命写真撮っちゃって!もうっ、琉夏くんに嫉妬しちゃいそう!やっぱり悪いドラゴンだったの?!琉夏くん!」

「カレン、落ち着いて。バンビはなんでこんなに一生懸命になってるか、まだ自分で気づいていないんだから。」

「えっ?バンビ、それホント?私にもまだ勝ち目があるってこと?!やたっ!」

「だからカレン、落ち着いてってば。」

そんな二人のやり取りを不思議に思って見ていた。

考えてみてもその意味が分からなかった私は二人に、
「えっ?どういうこと?なんでカレンが琉夏くんに嫉妬しちゃうの?ん?ミヨは私が一生懸命になってる意味がわかるの?」
と聞いてみた。

「えっ、なにそれ本気で言ってんの、バンビ。」

「バンビ、私たちからその答えを教えることは簡単。でも、自分で考えて悩んで出した答えが最良の答え。だから自分で考えて。」

結局、その場で答えが出せなかった私にカレンとミヨは別れ際に、

「来週学校で会う時までに考えて答えを出してみたら?んーでも、答えを出したら私の勝ち目がなくなるーそんなのイヤだー!」

「カレンはほっといて。バンビ、これを機に考えてみてもいいと思う。頑張って。」

と言い残して帰って行った。


-3/5-
prev next

[return]


第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -