long story-trip- | ナノ





会社の近くにある私と優花ちゃんのお気に入りのコーヒーショップに着いた。
私がお店に入ると、優花ちゃんが気づいて手を振って席を教えてくれた。
注文をしてコーヒーを受け取り、優花ちゃんが座ってる席へと向かう。

「優花ちゃん、おはよう。さっきは急に変なこと言ってごめんね。」

「ホントだよ。私、あれから約束してたかずいぶん考えこんじゃったんだよ、もう。で、どうしたの。なんかあった?まあ、あの電話の様子からして隣に誰かがいたってことは分かるけど…そうだねえ、ズバリ男がいたでしょ?」

まさかこんなに早く言い当てられると思わなくて、飲みかけていたコーヒーをちょっとだけ吹き出してしまった。
そんな私を見て、優花ちゃんは笑いながらティッシュを渡してくれた。

「ちょっとぉー奏分かりやすすぎ。っていうか、いつの間に朝を一緒に迎える相手が出来たわけー?私何も聞いてないよ。奏、ひどーい!」

「いや、そんな相手じゃないっていうか…急なことでして…。言ってなくてごめんね。」

「なんてね。そんなことで怒るわけないじゃん。奏が幸せならいいんだよ、私は奏のこと信じてるし。」

ポーズで取っていたと分かるふくれっ面を崩し、満面の笑みを浮かべ私の顔を見つめる優花ちゃん。
良かったね、なんて言ってくれて。
優花ちゃんと友達になって本当に良かった、って思った。



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