しばらく車を走らせると、行きの道程で使った高速道路が見えてきた。
つい数時間前のことなのに、だいぶ前のことのように思える。
「行きは、高速乗ってきたから帰りは普通に帰ろうね。」
「あいよー!海沿いの道を通ってドライブか。いいね。」
「おっ、いい返事。そう、海沿いの道を通って北谷を通って帰ろうと思ってるの。」
「チャタン…?」
「そうそう、そういう地名のところがあるの。色々なお店や映画館があって子供からお年寄りまで人気のスポットです。」
「プッ。その表現古くない?奏、やっぱ年齢偽って…?」
「偽ってませんからー。だ、だってつい出ちゃうんだもん。」
「大丈夫だよ?俺には本当のこと言っていいんだからな。さ、本当の年齢を言ってごらん。」
「だーかーらー!もうっ!」
私がしゃべると、琉夏くんがそれにつっこんだり質問したりして笑いが絶えない道中になった。
琉夏くんにとって、今日はいい思い出になったかな?
そうなってると嬉しいな。
私にとっても今日はとてもいい思い出になってるよ。
ここに来てくれてありがとう。