2016/06/09
ルタの話はちゃんとした文章にする予定だけど、
会話形式で軽く書いたものを先に公開してみる。
タイプ・ビギナーは幼いということもあって、この話には恋愛要素なしです。
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ルタ「すかーれっと。このよでたよりになる、ゆいいつのものが、『とち』だ。
……『たら』の、このあかいつちが、きみのささえなんだ」
たどたどしい口調で演劇のテキストを朗読しているルタ
教師「(このテキスト『風と共に去りぬ』は、擬人研究所に指定された演劇の課題図書だ。
故郷であるタラの土地が支えになる、とタラで生まれた女性のスカーレットに
語りかけるシーンは、ルタにはまだ難しいかなと思ったけど……なかなかいい感じかも)」
教師「よし、今日はここまでにしようか」
ルタ「はい。
せんせい、つちはだいじですよね」
教師「うん? 急にどうしたの?」
ルタ「にんじんも、きゃべつも、つちからとれます。だから、つちはだいじです」
教師「……そうか。そうだね」
教師「(ウサギならではの実感か……。だからこんなに感情を込めて朗読できるんだ)」
2016/06/05
擬人物語の更新。
ルタはこの前の記事(
ルタとの一問一答)で初登場なので、
教師との関係が少しわかる会話を公開しておきます。
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ルタ「きょうからよろしくおねがいします」
教師「よろしくね」
……
教師「何か食べるかな? チョコクッキーとキャベツ、どっちがいい?」
ルタ「あ……きゃべつ! きゃべつがいいです!」
教師「ふふ、わかったよ」
2016/05/22
新キャラをもう1匹追加。タイプ・ビギナーの兎。
ビギナーはたどたどしい口調で、セリフがすべて平仮名になるのが特徴です。
Q.お名前は?
A.えーと……ルタ、です。
Q.種族は何ですか?
A.うさぎです。
Q.タイプは何ですか?
A.びぎなー、です。
Q.髪の色と瞳の色を教えてください。
A.けのいろはしろで、めはあかです。
Q.担当教師のヒトとはうまくやっていますか?
A.はい。
せんせいはいいひとですよ。
いろんなことをおしえてくれるし、よくきゃべつやにんじんをたべさせてくれます。
Q.それはよかったですね。勉強は頑張っていますか?
A.はい。いろんなことがわかるようになるの、うれしいです。
Q.そうですか。これからも勉学に励んでくださいね。
A.はい。がんばります。
2016/05/10
「擬人物語」をすごく久し振りに更新。
今回のエピソードは以前書いていたものと全く別の話です(^^;
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冷え込みの厳しい日だった。
「今日は寒いから、私の部屋で寝ていいよ」
リクトの教師がそんなことを言い出したのは夕食のときだった。
自分が寝る部屋に他の者を入れる行為がヒトにとってどんな意味を持つのか、
リクトには正確にわからなかったが、教師が彼に相当親しく接しているらしいことは想像できた。
かつて人間の主人と暮らしていたときのことを思い出す。
「今日は寒いから一緒に寝よう」
リクトの主人は、寒い夜にはよくそう言って彼を自分のベッドに入れたものだった。
「リクト。ずっと一緒だからね」
彼を優しく抱き締めてそう言う主人の声が今も耳の奥に残っている。
――ずっと一緒。
リクトも、きっと彼女もそう思っていた。あの日が来るまでは。
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