作・演出 瀧本 雄壱♂ 演出の言葉 うちの庭に先日ひまわりがやってきた。 このひまわりは近所で取り壊しになる家に生えていたもので、そのまま捨てられてしまうのも、という事で引き取った形だ。 ただ、庭に植えるまで時間がたっていたので少ししんなりなってしまって、このまま枯れてしまうのかなと心配していたのだが・・・ 今朝、何の気なしに縁側から眺めてみると、生きよう、伸びようと、しんなりした背筋をぴんと立てて太陽に向かっていた。 あらためて、生き物の強さに感動することしきり、うちの庭にもすっかりなじんで・・・愛すべき家族になりそうだ。 夏には大きな花が咲くと良いなあ。 今年の生徒達はひまわりに似ている。 なんだか騒がしくて、たまにシツコイところもあるけれど。 僕の芝居にすっかりなじんで。 僕が何も言わなくとも凛として芝居に取り組んでいる。 放課後の稽古では率先して稽古している。 感心するばかりだ。 自分達で背筋を伸ばして、一つの方向に向かっているように思う。 お日様の方角に、顔を向けて・・・彼らもまた愛すべき家族になりそうだ。 まだまだ花が咲いているとはいえないところもあるけれど、彼らならやるだろう。 夏には大きな花が咲くと良いなあ。 大輪の花が。 back |