せめて誇りある舞台を。
あなたは気分転換になにをしますか?
どうも中村です。帰雲斎やってる19歳で今年成人です。
いきなりですが僕は気分が沈んでいた。それもそのはず、先日の通しでボロクソだったからだ。
もしこれがレストランでの料理だったらお客からクレームがきて訴訟をおこされるようなものだ。そんなことをしてしまったら五つ星シェフも形無しだろう。
つまりはそういうことだ。俺達はお客に見せるべき最高の舞台を見せ切れなかった。役者失格。大学行ってろ。嘘つき。
そう言われても仕方がない…。
それほど、酷い舞台だったのだから。
だからって納得はいくか?
自分達の2年間の集大成がこんなものだと。卒業を最後に瀧猫組は解散する。その最後の舞台がこんなものか?と。
俺は納得がいかない。いくはずがない。
ならどうすればいい?どうしたらいい?
答えを知りたくて、気分転換と称して今日はひとつのDVDを観た。
『鬼切るは鎮西が腕』の一条説を。
見終えて一目瞭然。簡単な話だった。
熱意が足りない。
魂が宿ってない。
感情が籠もってない。
死ぬ気になってない。
今はそういった芝居に必要なものを忘れている。
あの夏があったから、今がある。
確か俺は前にもこんなことを言っていた気がする。なんだ、何も変わって無いじゃないか。
悔しい。悔しいに決まっている。今までのはなんだったのだ。結局何も変わってないのか。
だからって。諦めたくない。負けたくない。こんなボロクソ言われたまま役者なんてやってられるか。
俺達は俺達の舞台をやり遂げてみせる。
それを見て下手くそなどと言わせない。
これが俺達の、瀧猫組の舞台だ。
そう誇れるように。
さぁ次は落合。貴様の番だ。
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