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意識し始めたら恋

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「先輩達、案外良いコンビっすね」

越前に云われた一言のせいで、それから俺の中からはしばらくもやもやとした感情が消えなかった。



最初は気にしなかったからわからなかったが、四天宝寺との試合のあのダブルス以来、どうやら俺の態度が変わっているらしい事に気付いたのは、不二先輩に問われた一週間後の事だった。

「桃は、海堂の事どう思ってるの?」

最初はなんの事かよくわからなかったが、まぁいつもと変わらない事だろうと思い、「そりゃ、気にくわないとこもありますけど、一番のライバルだとー」
そこまで云って「そうじゃなくて」と苦笑いされる。
どういう事っすか、と首を捻れば不二先輩は「これじゃ心配する必要も無いかな」と本当に小さい声で呟くと、ごめん今の気にしないで、と去っていった。
俺がマムシの事を?ライバルではない意味で…?

どういう事なのかと考えていれば俺は無意識にマムシを眺めてしまっていたようで…

「おい桃城、テメェ朝からずっとガンつけてんじゃねぇぞコラ」

そう云われてハッとしてしまった。
普段なら「なに自意識過剰してんだ」とでも云うところだが、今回は自覚があるだけに云い返せない。そんな俺を変に思ったのか、不思議そうに首を傾げて呟いた。

「お前あの試合以来なんかおかしくねぇか」

…あぁ?
あの試合って、アレだよな?アレから俺おかしいのか?つか待てよ不二先輩なんか前云ってなかったか?先輩は何て云ってた…?
背中に冷たい汗が流れる。おいおいそんな馬鹿な事有り得ねーだろ。有り得ねー、よな?

「なぁマムシ、」
バクバクと音を立てる心臓を無視して俺は恐る恐る問いかける。

「お前の事、好きだっつったら、どうする?」

空気が一瞬凍りついて、一気に海堂の顔が赤く染まる。



(あいつらと試合したら感化されるのか!?)


 end

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本当は桃を意識し始める薫きゅんを書きたかったはずでしたどうしてこうなったorz

桃ちゃんは薫きゅんを好きなのを
認めたくないみたいだと良いね!





――意識し始めたら恋――




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