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アタシだけで良い。

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『本気になられても困るんやけど』


久しぶりに一人で歩く帰り道は、こんなに広くて、長かっただろうか、なんて考えながらアタシはさっきの一氏の顔を思い出していた。

事の始まりは昼休みの光ちゃんの一言。
『先輩達って結局ガチなんすか』
それに対して即答した一氏にアタシは目の前が真っ白になった。アタシはああいうオカマな所は多少のキャラ作りではあるけど、根本がゲイだった。
でも、一氏は違う。
彼は見るからにノンケで、でも恐らく今まで恋と云うものをした事が無くて、
(だから勘違いしたんや)
アタシと一緒に過ごしてるうちに、自分のその感情が恋なんだと錯覚しただけ。それだけやのに。
あんな堂々と人前で自分がゲイだと認めた一氏にアタシは色んな気持ちが込み上げてきて、つい、吐き出してしまったのだ。
『こないなんただの練習なだけで、ダブルスが解散したらウチらの関係も終わりなんやから、そんな無責任な事云わんといてや』
その台詞を聞いた瞬間の一氏の顔があまりに印象的で、アタシは(やっぱり)と再確認したのだ。


「…好きよユウ君」

こんな醜くて汚いアタシを好きだと云ってくれる彼が愛しくて、彼の笑顔が隣に無い事が、自分勝手だと思いつつも寂しくて。


(でも、貴方は道を踏み外しちゃいかんの)

 end

********


ゲイで本当はユウ君を好きな小春
ノンケだけど本気で小春を好きになったユウジ
そうなると小春はユウジが普通で
いられるように敢えて突き放したり
するのかな、っていう妄想。

10分クオリティだぜふぅうwww
ユウコハ可愛いよユウコハ^///^





――アタシだけで良い。――




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