結局メール返信できないまま一日が終わった。今日はいろいろあった。始めて島崎先輩とお話をしてしまった。二やける顔を隠していると高瀬からメールがきた。


「今日、部活ねーからどっか行こうぜ」


どうでもいいけど、野球部は今日部活が休みらしい。日直の仕事で高瀬が職員室に日誌を届けに行っている間そこの前の廊下で待つことにした。のはいいが、高瀬はなかなか戻ってこない。もういいや帰ろ。と、もたれていた壁から背中を離して、さあ昇降口に向かおうかと足を踏み出した瞬間、視界に人が飛び込んできた。

「ぎゃっ!」

「…失礼だな。俺はオバケか」

また変な声出ちゃった…。今度は島崎先輩の前で!絶対変な奴だと思われたし…あーもう好感度急降下だわ。ただでさえ低いのに…

「今帰りか?てか誰か待てんのか?」

「は、はあ…。高瀬、待ってるんです」

「へー…」

「……」

「そーいやお前ブレザーとかばんは?」

「あ、え、えーっと…」

ブレザーなんか暑くて着てられません。かばんは教科書アホほど突っ込んで置き勉です。だから私手ぶらで帰るんです。なんて言えない。言ったらだらしない女だってさらに好感度が下がる。

「…休み時間の時も思ったけど、その携帯お前のだったんだな」

「え」

…なんか、先輩話飛びすぎじゃない?さっきの質問にも答えてないし。答えたくなかったからいいけど。

「あ、の、拾って落とし物カゴに届けてくれたのって、」

「うん、俺」

「…ありがとうございました」

「またメールするな」

「は」

うれしい、けどなんで私とメール?意味がわからない顔をしてると笑われた。


「大丈夫だよ、取って食ったりしねーから」

「えっ」

「それじゃーな」


笑顔で手を振る島崎先輩は神だとおもった。









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