「どうしよう…」
ちょっとうれしかったけど、ちょっと困っちゃった例のメールについていろいろ考えているとお昼になってしまった。それでもちゃんと学校行って午後の授業を受けようと思った自分はえらい。ご褒美あげたい。
疑問文なんだから、返信しないといけないと思う。でもなんだか返信しづらい。だって相手は島崎先輩。でも先輩なんだから返信しなきゃ失礼だ。メール好きじゃないと言った矢先これだから困った。ほんとどうしよう
「お、来たなー。無断欠席だから死んだんじゃねーかって思った」
「黙れよ」
ちょうど休み時間だった教室に入ると悪魔はにこにこしながら私に近付いてきた。や、そーゆーの笑って言う事じゃねーだろ。てか無断欠席=死亡て、こいつどんな頭してんだ。マウンド立ってたらかっこいいのに喋ると残念だよ。ホント
「おーい、じゅんたー」
どう返信すべきかと携帯と格闘していると廊下から呼び声が聞こえた。見ると糸目の人と…… え
「山さん!、慎吾さん!」
呆然と先輩たちを見つめているとぱたぱたと高瀬が走りだし、なぜか奴は私の腕を引っ張っ…引っ張って?
「んぎょ!?」
突然の事にこけそうになりつつも体勢を立て直して腕を引かれるままついていく。いきなりだから変な声出たじゃん!
「なんすかー?」
「今日部活ないんだってさー」
「えー?まじっすか!」
「まじー。つまんねーよな」
ホントにつまらなそうな顔をする島崎先輩。そんな顔を盗み見ていると一瞬目があって、そのまま私の握っていた携帯をガン見する。見すぎじゃね?
「慎吾、なに見てんの?まさか、一目惚れとか」
「えっ!」
何を言ってるんだこの糸目は!驚きのあまり大きな声を出してしまったではないか。
「ちげーよ」
「冗談、冗談、じゃあ準太またー」
「ういーす」
終わったな私。