「いらっしゃいませ」
「あ、名前ちゃんだっけ?」
「あ、」
花火以来、島崎先輩とは交流はなく。憂鬱なアルバイト生活を送っていたら一番会いたくない奈々先輩が店に来た。
「こないだの花火のあんまり話せなくて残念だったから嬉しいな」
「はぁ…」
絶対思ってないだろうと思うことを平気で言えるから女は怖い。
「そういや名前ちゃん慎吾のこと好きなんだよね」
「ぶっ」
いきなり何を言ってんだ。奈々先輩が島崎先輩のこと好きなの私は知らないと思ってんのか。
「慎吾、好き嫌い多いし、すぐ浮気性するけど頑張ってね」
あたしは島崎先輩のことなんでも知ってます。アピールを私にして私が一生懸命いれた袋を取りさっさと帰ってしまった。
まぁ、私も振られたみたいなもんだけど