窓際の一番後ろ。
どんな奴でも好きな場所だと俺は思う。だけど俺は窓際に座る彼女が気になって仕方ない。
いつも、机に頬杖を突いて心底おもしろくなさそうな顔で外を見てる彼女が気になって授業中隣の席の彼女に見とれてしまうこともある。
「えー、体育大会の種目決めをしたいと思います。前に書いてるの早い者勝ちで」
そう言って次々と決まっていく。俺は委員長になんでもいいと一言言って終わり。隣の席の苗字さんはやっぱり面白くなさそうな顔で外を見てる。
「苗字さんいつも何見てんの」
「……っ」
俺が話しかけた事に驚いたのかいつもは見ないのにはっきりと目があった。
「…別に、何も見てない」
そう言うとまた外を見る苗字さん。短くて何が言いたかったか全くわからないけどこれが彼女と話した始めての会話。