古ぼけた公園でぽつり。高瀬に八つ当たりをしてしまった罪悪感。もー、涙もでやしない。あたしは馬鹿みたいだ。
「…名前」
「慎吾さんー…」
「大丈夫か?」
高瀬から聞いたのだろうか。嬉しいはずなのに、高瀬が追いかけて来てくれればよかったとか思ってる自分がいる。
「慎吾さん、あ、あたし、ごめんなさい…、ごめんなさい…、ごめんなさい―…」
「好きだ。」
慎吾さんはズルい。そんなこと言われたら慎吾さんを手放したくなくなる。愛される方が楽だと思ってしまう。
「あたしも、好き、です。だから、捨てないで」
「死んでも手放さねぇよ」
あたしの手をギュッと握る慎吾さんはあたしになんかもったいないくらいかっこよかった。