朝、起きたらメールが一件入ってた。高瀬からで佐藤先輩の送り迎えをすることになったから当分一緒に登校出来ないってさ。
あたしって攻めないし引かないし高瀬とどいなりたいんだろうか。一緒に居すぎたのかな。幼なじみは所詮幼なじみ止まりですよーだ。
「あら、名前ちゃんおはよう」
「あぁ、おばさん。おはようございます」
家を出るとすぐ隣の高瀬家の前で高瀬のお母さんがいた。おばさんにはよくお世話になったから今でも仲がいい。
「名前ちゃん準太にお弁当届けてくれない?あの子朝早く出ちゃって」
「いいですよ」
早起き苦手なのに佐藤先輩のために早起きしたのかと思うとちょっと嫉妬した。高瀬は佐藤先輩のことが好きなのだから、もう、諦めて高瀬の幸せでも祝ってしまおうか。
まぁ、そんなことが出来たら苦労しないんだけどね。
「おはようございます」
「はざーす」
「もう、高瀬来てた?」
「珍しいっスね。名前さんが準さんと一緒じゃないなんて」
「干渉しないで利央」
「はーい。…準さんなら部室」
「ありがとう」
佐藤先輩も来てるのだろうか?会いたくないな。
てか、高瀬あたしと慎吾さんのこと勘違いしたままなんだよね
「たかせー、入るよ……、あ」
「うわっ」
部室で抱きつく高瀬と佐藤先輩。
慎吾さんの馬鹿。現実になっちゃったじゃん。