「好きです。」

「はっ?」


最近よく見てた名前もよく知らない高校生。私の働いている喫茶店にはめったに高校生なんか来ないから顔を覚えてしまった。今考えるとよく目があってたな。でも、何故私なのだろう。こんなのよりいい女は星の数ほどいるのに。


「好きです。」


いや、二回も言わなくても君の気持ちは十分伝わった。二回もわざわざ言ったのは私があまりにもびっくりして固まってしまったからなのだろうけど。

「あの、名前は?」

「高瀬です。高瀬準太です」

「高瀬くん、気持ちは嬉しいけどごめんなさい」

高瀬くんはすごくイケメンだと思うけどさすがに高校生には手は出せない。彼にはもっといい人と付き合ってもらいたい。

「俺諦めません。」

「あ、あのさ、私達話すのも初めてだしそれに、年も結構離れてると思うんだ」

「年は気にならなくなるくらい俺に惚れさせます。だから友達からでもいいんで付き合って下さい。」

何故彼はこんなに真っすぐな目をしてるんだろう。

「ほ、惚れさせて下さい」

言うはずもなかった言葉がポロリと出てしまった。








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