「後悔?」
三年が引退してそれ以降高瀬が部活に行ってないことは風の噂で聞いたけどまさかあたしの所に来てお前後悔したことある?といきなり聞いてきた。
「ないよ」
「…」
嘘をついた。後悔なんか沢山した。だけど知らないフリをずっとしてきた。後悔したとあたしが認めたら誰があたしを慰めてくれんの?自分は自分にしか分からない。
「あたしに後悔してほしいの?」
「お前なら後悔したこと沢山あるだろうなって思っただけ」
「ないよ」
図星だった。だけど絶対認めてやらない。自分が可愛くてしかたないから。
「…そっか」
高瀬は自分のせいで負けたと思ってる。自分は加害者だと思ってる。他人の事を考えれる、他人の事しか考えない人間なんだろう。あたしには絶対できない。
「部活、行かないの?」
「…」
「高瀬、あたしが慰めてあげようか?」