肌寒さに目が覚め枕元にある時計を手に取ると、もう既に昼過ぎだった。 休日だからといって流石に寝過ぎたと思い体を起こす。 すると違和感を感じた。正体を探るためにちらっと横に視線をずらす。 「はぁ、大我お前またかよ……最近は入って来ないって安心してたのに」 布団の上から体を揺らし大我を起こす。 大和は休日であろうと生活のリズムを崩さないように普段と同じ時刻にセットしていたのだが、どうやら大我に止められていたらしい。 「あぁもう起きろって!」 思い切って布団を剥ぎ取ると、大我は衣服を身に纏っていなかった。 「なっ、お前なにまた素っ裸で寝てんだよ!」 「……んぁー、もーにん大和……」 「ああモーニンモーニン! それよりも!」 焦る大和を余所にマイペースに起き上がる大我。 大和は急いでタンスからシャツを引っ張り出し、大我に被せた。 「うぁっぷ、なんだよー。寝る時キモチイイんだからいいだろ」 大和の首に腕を回し体重をかけると、そのまま唇を触れさせた。 大我にしては珍しいキスの仕方に面食らう。 いつもは無理矢理押し付けるようなガサツなキスなのに、今のはまるで恋人同士のキスだ。いや、恋人同士なのだが。 「なんだよ……」 「いや、なんか大我っぽくないキスだなーって」 「女らしくなくて悪かったな!」 そう言うやいなや一方的なキスを送った。 今度は先程のお淑やかなものではなく普段の押し付けるようなキスを。 大和は気恥ずかしそうな表情をしながら大我に尋ねる。 「腹減ったし、飯でも食うか?」 「っ! おう!」 返事と同時に再び唇を押し付けられる。 「もうお前ほんとキスしすぎ……」 「キスするの好きなんだ、しょーがねーだろ」 2012/12/16 |