大和は恋人の桃井と一緒に帰るために、バスケ部の部室で待たせてもらうことにしていた。
 最初桃井には教室でま待っていると伝えていたが、気が変わり部室に移動した。
 一度体育館に寄り桃井に伝えようとしたが見当たらず、近くに居た黒子と黄瀬に伝言を頼んだ。
 部室は電気が点いたままで、妙な節約心が湧き消して待つことにした。
 中央に置かれているベンチに横になる。

(……来るまで寝てよ)

 床に落ちていたバスケ特集らしき雑誌を適当に開き、顔に乗せ眠りについた。



 さつきが俺に馬乗りになって腰を揺らしている。水色のブラウスはきっちり締め、ご丁寧にリボンまで付けていた。白いセーターも着ていて、スカートも履いたまま動いていた。
 接合部からぐちゅぐちゅと濡れた音が聞こえとても扇情的だ。
 さつきを触ろうと手を伸ばそうとするが、何故か手が重くて上がらない。動けよ。なんで動かない。あれ、さつきお前、いつもと違う匂いがするな。人工的な香水をつけてるような。
 さつき、もうちょっと顔見せて――



 目を覚ました大和はまだ夢の中にいるような感じがした。桃井との行為は夢の中の出来事だった筈なのに、自分の下半身が刺激されて気持ちが良い。

(さつき……、夜這いなのか。可愛いやつだな。なんかテクが上達してるような……。俺が他の子に移らないように特訓でもしたとか? なんて……)

 顔に乗せたままの雑誌をよせるが、日が落ちているにも関わらず電気を点けていないせいで何も見えない。

「さつき……? っく、なんで」

 ――こんなところで。
 言い掛けると、声を出さずに笑う気配がした。笑いを堪えているせいで桃井の膣がキツくなる。


「ざんねんっ、桃っちじゃなくてきーちゃんでしたー!」
「黒子も居ます」

 突如明るい声が部室に響く。

(今セックスしてたのは涼子だったってことか。じゃあさっきの夢もこのせいで……。まあ、さつきじゃないからどうこうってわけじゃ無いけどな)

「ふ、まあ、丁度さつきから他の子に乗り換えようとしてたからいいよ。にしても涼子、うまいな」
「ほんとっスかっ?」

 大和に褒められると、調子に乗った黄瀬は膣に力を入れ大和の性器を更に締め付けた。
 桃井との時には感じなかった快楽が身を襲う。凄く気持ちいい。目を閉じると粘着質な音がもっと大きくなったような気がした。
 すると唇に感じる柔らかい感覚。唇を割られ、するりと舌が滑り込んできた。後頭部を撫でると、舌を懸命に動かてくる。目を開けると目の前には水色の頭があり思考が一瞬止まった。

「うわ、テツナっ!? ビックリしたぁ……、まさかテツナだったとは」
「失礼な。黄瀬くんが正体を明かした時にボクも喋ったんですが」
「うっそ、気付かなかった……ごめんな」

 今度は大和から黒子に口付ける。

「ちょっとっ、大和っち! こっちにも、集中してほしいっスぅ……っ、」
「一人でも充分感じてんじゃん……」

 甘い嬌声をあげ腰を揺らす黄瀬を見て、黒子が不満げな表情を見せる。

「黄瀬くん。早くボクと代わってくれませんか」
「んー。もーちょっと……っ」

 黒子の意見は黄瀬の頭に届いていないのだろうか、黄瀬は全く代わる気配を見せないでいる。
 自分の下半身が限界を訴えると、大和は無意識のうちに腰を黄瀬に打ち付けていた。

(自分が下だと腰打ちづら……)
「ひゃっ、あんっ! 大和っちっ、はげしっ……」

 黄瀬の目からは涙が零れ、喘ぐ声も嬌声からは程遠く半ば悲鳴になっていた。両腰を持ち上げては自分の腰に叩きつける。

「くっ! あ、涼……子っ、出る――」

 黄瀬の中に精を吐き出すと黄瀬も数秒遅れて果てたらしく、大和の胸に倒れ込むと、体をビクビクと痙攣させた。

「涼子? ごめん、中に出しちゃったっぽいんだけど……」

 話しかけても応えが帰って来ず焦っていると、今まで何をやっていたのか黒子が横で口を開いた。

「大丈夫ですよ。ちゃんと避妊具はつけてますから」
「マジかよ……、用意周到だな」

 黄瀬を揺らすが目を覚ます気配はなく、下半身が繋がったままどうしようかと考えていると、部室のドアが開き廊下の明かりが差し込んだ。


「大和くん? 部室に居るって聞いたんだけど真っ暗じゃん……。テツ君たち嘘付いたのかなぁ……」

 電気電気〜、とスイッチの場所を手探る桃井に、暗闇に目が慣れていた黒子が近づいた。

「桃井さん、ボクが点けます」
「きゃっ……、て、テツ君っ? いたの!?」
「はい。大和君もいますよ」
「え……? 真っ暗なのに……」

 パチ、と電気を点けると桃井は言葉を失くした。
 桃井の目の前に広がるのは、接合部をドアに向けた大和と金髪の少女だからだ。恋人と部活の仲間との行為を目の当たりにし、呆然とするしかない。

「大和、君……? 何、してるの……。なんで……きーちゃんとエッチなんてしてるの!? ねぇ!!」

 悲痛な声を大和にぶつけるが、返ってきたのは非情な言葉だった。

「めんどくさいタイミングで来んなよ……、ったく……」
「ひどいよ……っ 付き合ってたんじゃないの?」
「大和君はもう桃井さんと別れるそうですよ」

 口を閉ざしている大和の代わりに黒子が伝えると、流れたままの涙を袖で拭った。

「ならどうして私と付き合ってたの」
「体目当てだったんだよね。上手けりゃ誰でも良かったし。でも実際、お前は胸がデカイだけでセックス下手だったし」

 恥ずかしさから桃井は顔を真っ赤にして部室から飛び出していった。

「――ふぅ、やっと行ったっスか……」
「おまっ、いつから起きてたんだよ!」
「桃っちが入ってきた辺り?」
「イッた直後じゃん……気絶してたんじゃねーのかよ……。まあ取り敢えず抜け」

 素直に黄瀬が腰を上げると、黒子が言っていた通り濡れたコンドームが大和の性器に着けられていた。



 後処理を済まし、既に真っ暗になった道を三人で歩く。

「むぅ……、ボク結局大和君とキスしただけでした。黄瀬君のバカバカバカバカ……」

 黒子は頬を膨らまし黄瀬の背中へパンチをの連打を繰り出した。

「痛くないっ、黒子っち可愛すぎっス!」
「テツナは次な。涼子より悦くしてあげるから」

 大和がそう告げると、黒子は真っ赤になり俯き大人しくなった。


2013/01/14 桃井と付き合っている男主を黒♀黄♀が寝取る
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